タイタス・チュー検疫事件の概要
かつて中国大陸においてウォッチマン・ニーの緊密な同労者であり、米国移住の後、五大湖一体の諸教会で指導的立場にあったタイタス・チューが2006年10月、その"反逆の業"によって全世界のローカルチャーチから検疫されるという事件が起きた。タイタス・チューは89年の分裂騒動の際はウイットネス・リー側についていたが(→彼の書簡@、書簡A)、当時から問題意識を抱えていた模様。ウイットネス・リーとの電話の会話録音が公開されている。まさに昨日の友は今日の敵を地で行っている。
タイタスは若者たちの礼拝で米国のチャック・スミスのカルバリー・チャペルのワーシップを用いたり、現在のウイットネス・リーの影響下にあるローカルチャーチは、すでにウォッチマン・ニーの唱えた教会のあり方から逸脱しており、アナハイムのリビング・ストリーム・ミニストリーを統括とする中央集権化が起きていると指摘した。また独自の出版を行い、自らのメッセージを発していた。
これらに対して、ローカルチャーチ側からは、若者をロック・ミュージックによって堕落に陥れ、"主の回復"においてはただひとつの出版部門(LSM)があるべきであって、ローカルチャーチの現在のあり方に異議を唱えて反逆を起したとして、全世界のローカルチャーチの指導者たちが連署し、彼を検疫排除した。詳細は下の各サイトを参照されたい。さらにタイタス・チューを擁護し、現ローカルチャーチの問題点を論じたNegel Tomesも検疫されている。
ローカルチャーチでは1978年にMax Rapaportの検疫事件があり、次に1988年、そして2006年と、約10-15年おき程で同じような問題が噴出している。これはすでに述べた強迫反復の病理であるが、今後ますますこの傾向、すなわち「自分の意見を持ってはならない」などとして内部統制を強め、批判者/反対者については"反逆者"の烙印を押して検疫する傾向を強めるものと推測される。すでに現在、ローカルチャーチではブレンディングと称する人間関係のコントロールが行われており、ブレンドされた兄弟の一団が指導力を発揮しているようである。しかし、この全世界の指導者が連署することにおいて、すでにウォッチマン・ニーの唱えた地方性から逸脱していることが分かるわけで、彼らは自分のしていることの意味が理解できていない点で、かなり重症化しているといえる。
・lordsarmy's Xanga Site
バリバリの最右翼的現メンバーのサイト、タイタス・チューの他、カナダ・トロントでも分裂騒動が起きているが、トロントを「大バビロン」と罵倒しつつ、その詳細を彼らの側から見て自らの正当性を主張している。
・English Home Page of Concerned Brothers
ウイットネス・リーの設立したリビング・ストリーム・ミニストリーの指導下にある現ローカルチャーチの問題を憂慮する兄弟たちのサイト。最近の動きに関わる重要な資料がそろっている。この有力な指導者であるNigel Tomesに対してはLSM側からタイタス同様に検疫が行われた。