本文書は、後に1991年4月台湾の2つの新聞紙上に掲載されたウイットネス・リーに対する公開質問状です。当時正面切ってのリーへの挑戦として有名になった。これに対してウイットネス・リーは堂々と回答ができず、仲介者を立ててこの発信人をなだめる平身低頭ぶりを示しました。この書簡の発信者シェ・ダウロンは当時60歳くらいの台湾中部で奉仕していた働き人です。原文は中国語で、これを米国アナハイム在住の日本語のできる中国人C.L.Huang氏が翻訳したものです。彼はリーのお膝元にいて、リー一族の堕落の過程をつぶさに目撃した人であり、彼の別の個人書簡においてもその様が詳細に記録されている。
最近兄弟たちの交わりのニュースが入りました。それによってリー兄弟が台北から200万ドル(台湾元にして5,400万元)をアメリカのリビング・ストリーム・ミニストリー (LSM)に調達したことを知りました。そして、LSMが政府に登録した財団法人の取締役メンバーの中に、リー兄弟の息子フィリップ・リーが入っております(注)。ところでLSMなるものについては少しばかり感じるところがあるので、言わせていただきますが、願わくはリー兄弟が公に回答して皆様の疑惑を晴らして下さることを期待いたします。
(注:訳者Huang氏によるもの)LSMの正体は、リー兄弟の奥さんも取締役の一員であり、その他の御用メンバー2人も入れて、ちょうどリー家3人が全体の3/5を占める仕組みになっている典型的な家族による三チャン経営会社であって、"地方教会"を対象とする純粋のビジネス機構。巡回講演の講演料、出版物代、1年2回のセミナー聴講料、版権使用料、一般市場の相場よりも高い印税のなどの荒稼ぎで得た金銭の活発な流れ込み以外に、なお、諸教会に対する割り当て寄付金、返済可能性が薄い多額の金銭調達等が続けられている事実は、一般信徒の知るところではありません。
LSMは公に政府において登録された財団法人名義である以上、当然個人の私有財産ではなく、公有財産であるべきです。そして、このいわゆる"ミニストリー"とは、当然のことながら、リー兄弟のミニストリーを指すものであります。リー兄弟は諸教会を長年に渡り導いて来られた、ミニストリーの働きとその必要のために献金があってしかるべきであると言われました。その話の中で、その必要とは、諸働き人の生活の必要と、諸教会の開拓のための必要を意味しておりました。決してリー兄弟個人の必要を意味していませんでした。また、諸働き人、諸聖徒、諸教会もずっとこのように理解して、この方向に向かって、主のために財物を捧げてきたのです。
もし、LSMもこの原則に従って奉仕したならば、主の働きのために用いられる金銭を調達したところで、もちろん諸働き人や諸聖徒からの疑惑を引き起こさなかったことでしょう。しかし、リー兄弟は現在すでにあえて自分の息子フィリップ(注)をLSM財団法人の取締役として立てまつり上げたばかりではなく、その上、かつて公の場でおおっぴらに、「LSMは私個人の台所と同じである」と宣言しました。そして「もし私がこれらの金を太平洋に投げ棄てたとしても、私個人の自由であって、御前たちから何も文句を言われる筋合いはない」(当時の言葉と一字一句が同じではないが、意味はこのとおりの発言であった)とまで言われました。これらのふるまいと発言からみますと、LSMは完全に私人機構と言わざるを得ません。しかし、これではあなたがずっと前から献金の建前として聖徒たちを口説き続け、示してきた、諸働き人の必要、諸教会の開拓のための働きの必要を含めたあなたのミニストリー本来の目標とは完全に矛盾するではありませんか。だから、今回莫大な金額を調達したことにより、当然人々に疑惑を起させる結果となったのです。これらの金をLSMに持って行かれたのは、一体、リー家の台所で使用するためにですか、それとも主の働きのために使用するものでしょうか?
(注:訳者Huang氏によるもの)長年めったに教会の集会にも出て来ないうえに、近年、主の御名を汚す厳重な不品行が暴露され、悔い改めが無かったために、アナハイムに在る教会の長老たちにより除名を宣告されて、諸教会に大きな波風を起した、いわくつきの新聞種になった人物。もちろん、その後長年リー兄弟を助けてきたアナハイムのその長老たちは逆にリー兄弟から追い出された結末をもここに付記しておきます。
このようなわけで、主の小さき肢体である私からリー兄弟に御質問いたします。どうかパウロの「わたしたちは、主の御前ばかりではなく、人の前でも公正であるように、気を配っているのである」(2コリント8:21)を手本を学ぶべきことをお勧めいたします。どうでしょうか?この諸教会と関係深い財務の事について完全透明化して公にオープンにしていただけませんか?いったLSMなるものは私有機構でしょうか、それとも公有機構でしょうか?もし公有機構であるならば、財団法人の取締役のメンバーは少なくとも、現在奉仕に従事している諸働き人の中から公に選ぶべきであって、あなた個人が指名すべきことではありません。もしも財産が公に属する性質のものであるならば、現在あなたがまだこの世に生きておられる間に、当然これらの莫大な財産を正当に所有され、また登録されることをめぐって、将来の処分計画を今のうちに公布すべきです。そうしてはじめて、人々の疑惑を払拭することができます。こう申し上げるのは、ある人が万一間違って、バラムあるいは偽預言者として、濡れ衣を年老いたあなた様に着せることがあってはならないと考えるからであります。
1991年1月1日 シェ・ダウロン
【編者注】
これらの疑惑に対して、最近においては、"東京に在る教会"最高責任者吉○氏は、ある離脱を希望している信徒を執拗に引き止めるための手紙の中で次のように説明している:
彼(訳者C.L.Huang氏)はアナハイムの教会の長老でもなく、どこの長老でもありません。彼はリビング・ストリームに出入りを禁じられた腹いせに、このようなこと(=反リー運動)しているのです。
リー兄弟には不道徳という中傷は不適切な表現です。大家庭であれば、子供たちに不平不満もあるで
しょう。家庭問題で親に対してつぶやくことはありがちなことです。子供たちが親に対してつぶやい
ていることを用いて、リー兄弟を非難するのは他人の家庭干渉です。思慮のある人は他人の家庭事情
に口出ししません。
リー兄弟には金銭不正もありません。リビング・ストリーム・ミニストリーの会計はすべて公認会計
士(第三者)によって公にされています。誰でも見に行くことができるようになっています。罰金を
取られたこともありません。
リー兄弟の息子さんのことも警察の世話になったこともありませんし、弁護士を通して告訴されたこ
ともありません。大阪知事とかクリントン大統領のような謝罪の結果は出ていません。
・・・かえって誹謗する人たちは分裂から分裂の結果になっており、ある人はリー兄弟に涙を流しな
がら謝罪しました。ある人は夫婦が離婚してしまいました。これは事実です。
ですから、その人たちの言うことを信じてはいけません。誹謗には耳をかさない方がよいです。十年
経っています。時間は主の最も良い僕です。主の回復は前進しています。誹謗する人たちは衰退状態
です。主は近いです。裁くことは主に任せましょう。
在主平安。99年11月27日 吉○栄○
注)今回の吉○氏のこの言葉と、かつての彼自身の次の証言を比較されたい(→証言@、証言A)。
またカリフォルニアの聖徒たちの証言およびアハナイムに在る教会歴史の重要な日付も参照のこと。これらの証人のうち、フィリップの犯行の現場の目撃者とはE-Mailで連絡を取ることも可能である(→リンク集のJim Moran氏のHP参照)。女性にとって、ましてクリスチャンの姉妹にとって、フィリップとの関係を当局に告発することがいかなる意味を持つか、吉○氏はまるで理解していない模様です。自己弁護に終始する人間はかように卑しくなり得るのかと、この感受性の欠如にいささか呆れます。